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Veo AnalyticsにMatch EventsとMatch Statsが追加

Veoのクラウド分析サービス、Veo Analyticsに、新機能としてMatch Events(下図赤枠)とMatch Stats(同黄枠)が追加されました。
この機能は、2021年11月追加予定と予告されていたものです。
実際に、2021年12月の試合映像で追加されていることを確認しましたが、詳細な追加の日付は不明です。

Match Events

録画した試合映像をVeoのクラウドサービスにアップロードすると、AIによって自動的にプレーにタグが付けられ、ハイライトとしてプレー前後の映像を切り出してくれます。

サッカー競技においては、通常、タグ付けされるプレーは以下の3種類です。

  • Half Start

  • Half End

  • Goal

今回、Veo Analyticsという分析オプションに、Match Eventsとして、サッカー競技においてタグ付けされるプレーの種類が、上記の3種類に加えて、以下の6種類が追加されました。

  • Freekick

  • Corner

  • Goal kick

  • Shot on goal

  • Kickoff

  • Penaltykick

このうち、PKについては実際に確認できていませんので、タグの書式が異なっているかもしれません。

通常の3種類のタグだと、スコアレスドローの試合の場合、タグが前後半の開始/終了しか付かないため、せっかくのVeoのAIを活かせていない印象もありました。
また、そうした場合は、試合の見どころを手作業で探してタグ付けし、ハイライトを作成していく必要があります。

今回のMatch Eventsでは、得点シーン以外のプレーについてもタグ付けされますので、スコアレスドローの試合でも見どころを探しやすく、ハイライトの作成も省力化できることでしょう。

ただし、実際に確認してみたところでは、AIの精度はまだ充分とは言えず、適切なタグが付けられていないケースも見られました。

Shot on goalとは『枠内シュート』と考えていましたが、攻撃側のゴールから大きく外れたシュートにもShot on goalのタグが付けられているケースも見られました。もっとも、この辺は言葉に対する認識の違いかもしれません。
また、守備側がゴールライン方向へクリアしたプレー(コーナーキックで再開)もShot on goalとタグ付けされるなど、VeoのAIにはさらなる学習が求められそうです。

さらに、同じプレーに複数のタグが付けられることもあります。
たとえば得点シーンでは、GoalとShot on goalのタグが付けられます。間違いではありませんし、次のStats機能にも連携するところではあるため、致し方ありませんが、少々煩わしい印象も受けます。

Match Stats

Match Statsは、同じくクラウドサービスの管理画面のタイムライン部分に、Match Eventsで付けられたタグを集計したものになります。
プレー数の合計はもちろん、そのタグを付けたプレーがいつ起きたのか、タイムライン上に表示されるため、試合全体のどの時間帯にどのプレーが多いのか、といった傾向を把握することもできます。

このMatch Statsでは、AIによるタグだけではなく、手作業で付けたタグも同じように集計されるようです。
Match Eventsで述べたように、まだAIの精度が充分ではありませんので、こうした手法は当然と言えるでしょう。

総括

今回の機能追加は、試合映像から得点シーン以外のハイライトを手作業で抽出していた人にとって、作業を効率化してくれるものと言えるでしょう。
まだ精度の問題があるとはいえ、Aiの学習効果で精度が上がってくるならば、たいへん期待したいところです。