Veo Camera ユーザーレビューブログ

Veoレビュー【編集編2023】

編集はVeoのクラウドサービス上で行います。
ここでは実際の編集の手順をご紹介します。

アップロード

まず、録画した撮影データをVeoのクラウドサービスにアップロードする必要があります。
アップロードはイーサネットケーブルを接続するか、WiFiのアクセスポイント経由で行います。

Veoカメラ本体にUSB-Cケーブルを接続し、アップロード中にバッテリーが切れないよう、USB-Cアダプタ経由でACアダプターでコンセントと接続し、電源を入れます。
USB-Cアダプタ経由でイーサネットケーブルを接続するか、WiFiアクセスポイントに接続します。
イーサネットケーブルもしくはWiFiアクセスポイントは、ブロードバンド回線経由でインターネットに接続されている必要があります。
インターネットに接続されていることをVeoカメラ本体が認識すると、自動的に本体に保存されている撮影データのアップロードが始まります。

アップロード時間は、回線速度、特にブロードバンドサービスで「上り」速度と説明されている数字に左右されます。
実際に試したところでは、光ファイバー(FTTH)回線の場合、1時間の試合の映像に対して、アップロードは1~2時間くらいで完了しています。
撮影データは数GB(ギガバイト)にもなりますので、携帯電話回線やケーブルTVなど、上り速度が遅いブロードバンドサービスの場合は極端に時間がかかることもあります。
また、携帯電話回線を利用する場合は、アップロードするデータ量で料金が変動するプランもありますので、通信料金にも注意が必要です。

アップロードが完了すると、Veoからアカウント登録したメールアドレス宛に「Your video “(ファイル名)” is now on Veo」というタイトルのメールが届き、Veoのクラウドサービス上で映像の生成が始まります。
同時に、Veoカメラ本体から撮影データは消去されます。

複数の試合を撮影し、一度にアップロードした場合は、メールも複数回届きます。
このメールを確認できれば、Veoカメラ本体の電源を切って、片付けても大丈夫です。

映像の生成

撮影データのアップロードが完了すると、Veoのクラウドサービスは映像の生成を開始します。

映像の生成が完了すると、Veoからアカウント登録したメールアドレス宛に「”(ファイル名)” is ready to watch!」というタイトルのメールが届きます。

「app.veo.co」サイトにアクセスして、登録したアカウントでログインしてみましょう。
撮影した試合映像が生成されているはずです。

映像の生成にかかる時間は24時間以内とされていますが、実際に試したところでは、1時間の試合の映像に対して、2時間弱で生成完了のメールが届いています。
これは映像の長さやクラウドサービスの空き具合によって異なる可能性があります。

Veoクラウドサービスが生成するのは、以下の3種類の映像です。

  • 実況映像(ノーマルビュー)
  • パノラマ映像(パノラマビュー)
  • 超ワイド映像(インタラクティブビュー):マウス操作によって画面の角度を変えたりズームしたりできる

クラウドサービスがメインで扱うのは実況映像です。
Veoは、カメラの2つのレンズで撮影した映像をつなげ(パノラマ映像)、補正した映像(超ワイド映像)の中からボールを中心に切り出した映像をつなげることで、実況映像を生成しているようです。
切り出す場所や範囲を変化させることで、ズームやパンを駆使した、あたかもプロの試合中継のような実況映像となるわけです。

映像のどの部分を切り出すかは、AIによる映像解析技術により自動化されています。
この技術について、Veoでは、”The robots have started looking for the ball.” と表現していますが、生成された実況映像を観ると、必ず画面中央にボールがあるわけではなく、ボールが画面内にないケースもあることから、AIはボールだけを追っているのではなく、フィールドの中のプレーヤーの動きや集まり具合なども総合的に見ているようです。
このAIは進化しており、利用しているこの2-3年の間でも、ボールを見失うケースが減っています。

なお、インタラクティブビューおよびパノラマビューは、90日間を過ぎるとアーカイブされ、通常では閲覧できなくなります。
閲覧するにはVeoのサポート窓口に問い合わせるように促されます。

ハイライト映像の作成

Veoのクラウドサービス上では、試合の映像の中からプレーや場面をハイライト映像としてを切り出すことができます。

自動抽出

Veoのクラウドサービスは、実況映像を自動生成する際に、同時に各25秒間のハイライト映像も自動で抽出してくれます。
自動で抽出してくれるポイントは、以下の3つです。

  • Half Start
  • Half End
  • Goal

なお、Veo Analyticsというオプションを購入すると、上記の3種類に加えて、以下の6つのポイントもハイライト映像として自動的に抽出してくれます。

  • Freekick
  • Corner
  • Goal kick
  • Shot on goal
  • Kickoff
  • Penaltykick

このハイライト映像の抽出もAIによるもののため、常に正しいとは限りません。
抽出された映像を再生して確認し、正しければ「Save」をクリックすることで、編集やダウンロードできる形のハイライト映像の生成を開始します。
サイドネット外側に外れたシュートをGoalと判定しているなど、映像が正しくなければ、「Delete」をクリックして、削除します。
削除する場合は、確認画面が表示されますので、「Confirm」をクリックすると、削除されます。

手動抽出

ハイライトは自動で生成されるだけでなく、手動で抽出して、様々なタグを設定することができます。

試合映像の中でハイライトにしたい場面があったら、Hキーを押すか、サイドバーの「+」ボタンをクリックします。
すると画面右側に編集ブロックが表示されます。

 

タグの設定

「TAGS」欄にはデフォルトで以下のタグが用意されています。

  • Attack
  • Corner
  • Defence
  • Freekick
  • Goal
  • Half end
  • Half start
  • Penalty kick
  • Red card
  • Shot on goal
  • Yellow card

サッカーの試合をハイライトでまとめる際のプレーは、ほぼ網羅されているでしょうか。
タグは下の「MANAGE TAGS」の「Create tag」から自分で作ることもできます。ハイライト映像として取り上げたいプレーやキーワードを追加していってもよいでしょう。

ハイライト範囲の設定

いずれかのタグをクリックすると、試合映像は一時停止となり、前後15秒のキーフレームが表示されます。

このキーフレームを動かすことで、ハイライト映像として切り出す範囲を決めることができます。
キーフレームは前後90秒、合計180秒の範囲まで伸ばすことができます(Interactiveモードでは前後7分30秒、合計15分まで)。

コメント設定と選手のタグ登録

このハイライト映像に関するコメントを「COMMENT」欄に入力し残すこともできます。
また関連する選手の名前を「Tag players」から選んでタグ登録することもできます。
ただし、この「Tag players」で選択できるようにするには、事前にチームのアカウントに選手(Player)としてメンバーを登録しておく必要があります。

公開範囲の設定

「VISIBILITY」では、公開範囲を設定することができます。

公開範囲の選択肢は以下の通りです。

  • Public(公開)リンクを知っている人は誰でも閲覧できる状態
  • Team Only(チーム限定)チームアカウントにメンバー登録している人だけ閲覧できる状態
  • Involved players(関連する選手限定)ハイライト作成者と「Tag players」でタグ登録された選手のみ閲覧できる状態
  • Only me(作成者限定)ハイライト作成者のみ閲覧できる状態

公開範囲を選択したら「Save」をクリックして、編集ブロックに戻ります。

最後に編集ブロックの「Create Highlight」をクリックすると、ハイライト映像の生成を開始します。

画面への書き込み

ハイライト映像には、簡単な書き込みをすることができます。


画面左下の「Add drawing」アイコン(上図赤枠)をクリックすると、左フレームに描画メニューが表示されます。

利用できる色は、白、赤、オレンジ、黄色、緑、青、紫、黒の8色。
入力できるのは、矢印が実線(Pass)、破線(Run)、波線(Dribble)の3種類、図形は直線、楕円、角丸の3種類。さらに選手を強調するスポットライト(Spotlight)、自由曲線(Free draw)、テキスト入力(Text)ができます。
操作を戻すアンドゥ(Undo)、戻しすぎた際に先に進めるリドゥ(Redo)も可能です。

入力が終わったら、ハイライト映像として保存します。

作成したハイライト映像を再生すると、書き込みをした箇所で静止します。
映像を使って、説明や指導をする際は、観ている人に意図を伝えやすくなります。

なお、この書き込みはVeoのクラウドサービス上での再生時のみ、表示されます。
ハイライト映像をダウンロードした動画ファイルを再生しても表示されません。